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 2000年夏、立ち上げたばかりのホームページのイメージキャラを作ろうと思い、作ってみました。しかし使うといっても日記くらいしか思い浮かばず、なんだか可哀想な気がしてしまったものでした。そうだ!コイツを次の新作の主人公に使ってあげよう!そこから『ハピネス』は始まったのでした。

●2000年10月〜本格的に構想に入る●
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制作ノートから。ゲームのキャラクターや世界観などのイメージをラフにきめる。最初はクリスマスに間に合えばクリスマスイブの一夜という設定にしようと思っていた。待ち合わせスポットとして大きなツリーを考えていたが、結局そのツリーは『秘密のクリスマス』のタイトルで使われることとなった。

●10月〜キャラクターデザイン●
その後キャラクターを実際にMac上で描き始める。ここで迷ったのはキャラクターの服の色。どれだけ迷ったかというと、決定を来年に持ち越しするまでたっぷりと迷ったのである。主人公の服も最初は白、次に黄色に変更し、そして黒に落ち着いた。とくにヒロイン・エドナには何を着せればいいのか本当に困ったものでした。しかしこのことから洋服屋での着替えイベントを思いついたので結果オーライなのである。 MKHPkp1.gif

●11月〜背景作りスタート●
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 写真は11月に街を撮影しにいったときのもの。しかしこのあと、いろいろと細かい設定を考える段階で年内の完成は無理っぽいということがわかり、一時ハピネスの作成はストップして、クリスマス用に『秘密のクリスマス』の作成と年末年始のホームページ更新に力を入れることになった。20世紀最後のクリスマス、なんにも出さずにはいられなかったのです。でも街でデジカメ持って写真とりまくってると、怪しがられるんだよね〜。大ジョブ大ジョブ、探偵じゃないんだから…。

そして…A happy New Year!!2001年21世紀〜!

●2001年1月〜背景のモデリング●
MKHPRayD.jpg年も明けて落ち着いたところでさっそく『ハピネス』作りも再開!撮影したデジカメの写真をモデルにして、3Dグラフィックソフトで背景の作成にはいる。これが予想していた以上に時間がかかってしまった。僕がもしゲーム作りをはじめたばかりだったら、きっとここで投げ出していたに違いない。苦労しただけあって、背景となったネオンの街は理想に近い形で仕上げることができた。街灯やライトの当たり具合、リアルな遠近感が3Dソフトでは簡単に表現することができる。


●タイトル決め●
 一番最初の構想の段階から決まっていたのは、幸せな出来事が起こるゲームということと、街を舞台にしたものという2つだった。考えていたタイトル候補は「幸せのとりこ」「ハピネス」「街の少年」「いつもの街」「ウォーキングオンザストリート」「バックストリート」など。最終的に決定するまでは作成中のファイルの名前を「ハピネス」にして、フォルダには「街の少年」とつけていた。主人公がメールを操作してメル友にその日あったできごとを報告させるシステムを考えた時点で「なんだ、メル友のハンドルネームをハピネスにすればいいんじゃん」とひらめきタイトルはコレに決定!HAPPINESSには、ハッピネスというカタカナ表記もあったが、昔買ったレコードでタケカワユキヒデさんの「ハピネス」のイメージが印象に残ってたためにこちらを選ぶことにしました。


●2月〜3月 作成も大詰めに●
MKHPkp2.gifツールでのイベント設定はゲーム作りのメインとなる作業だ。こここではキャラクターをどんな感じに動かすか、プレイヤーが何をしたときにどういう動作をさせるのかなどを実際に組み立ててゆく。数値の上り下がりからアニメーションの作成、さらにサウンドの組み込みまでゲーム全体の形はここで作ってゆく。一番時間をかけて画面とにらめっこする部分である。『ハピネス』のように多くのシーンやイベントで構成されるゲームの場合は、これらの設定も複雑になってくる。通常一つのシーンで200〜300ほどの設定をしなくてはいけないのだ。ひえ〜!


●3月〜BGM作曲&SE作成●
3月に入ってアコースティックギターとハーモニカによる生録音。アコギでまるまる1曲録音するというのは、昔デモテープを作りまくってたとき以来だったので、自分の音楽の原点に帰るような気持ちでちょっと嬉しかった。DTMを使った曲の入力作業に入る。入力といっても音符を細かくいじくるようなことはあまりせず、作者は楽譜がよめないので、ラジカセのように録音ボタンを押して、鍵盤を感覚で弾いたものをどんどん重ねてゆくという手法をとっている。リアルタイム単純(ロッカッキー)システムなのだ。 MKHPVision.gif


●ゲスト参加募集 応募は100名近くに●
そして完成度も50%を超えたところで
『動物園』から実に一年ぶりにゲストキャラも募集することになりました。
締めきりの3月下旬の時点でありがたいことに応募は90名を超えました。
多くの実在の人物によるセリフを取り込むことによって、『ハピネス』の街は
よりリアルなものとなったのでした。


●幻の喫茶店シーン●
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作成もすべてが着々と進んでいったわけではない。公開後のエラーをはじめ、作成中にも大きなエラーがあった。これが完成ぎりぎりまで作り込んでいた喫茶マリリンのシーン。現在とは大きく異なっている。ツールでは一画面で作ることのできる容量というものがあるのだが、これをオーバーしてしまうとパンクして設定内容がこわれてしまう。この喫茶店のシーンでは飲食や会話、イベントとのからみなど、内容を詰め込みすぎてしまったためにデータオーバーの異常に気づかず保存してしまい2度と実行することのできないシーンとなってしまった。日記ではサラリとふれていただけだったが、本当はものすごいショックだった。写真はまだ正常に実行できた3月のはじめ、ホームページで作成中のハピネスを紹介するために撮ったスクリーンショットからの貴重な一枚である。



●〜4月中旬 最後の追い込み〜完成へ!●
そして4月には、すべてのゲスト入力を終えてテストプレイを繰り返しながらの修正作業へ。意外にこの時期がいちばん辛かったりもする。早く公開したいという気持ちと、細かい部分で修正や追加をするかしないかで心の葛藤が出てくるのだ。ちなみに今回、色には最後の最後まで迷いグセがついてしまい、主人公の部屋のテレビも完成間近まで黒ではなく赤だったりした。しかしその葛藤も公開してしまえばスッキリしてしまうから不思議だ。そして2001年4月14日Ver.1.0の公開…。



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こうしてさまざまな過程を経て完成した『ハピネス』。
このコーナーを見てさらにハピネスの世界を身近に楽しんでいただけたらと思っています。


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TAKESHI SAKAI.